船体ブロックとは 船体をいくつかのブロックに分けて同時に製造し、最後につなぎ合わせて完成させる生産手法を船体ブロック工法と呼びます。 船体ブロックとはその分割されたうちの一つ一つのことです。 そのため、その良し悪しが、最終的な船体のクオリティを左右すると言っても過言ではありません。 また、この工法は第二次世界大戦を契機に急速に普及し、建造期間の短縮、作業の効率化を両得する画期的な生産手法として、 戦後日本の復興において大きく貢献したと言われています。 船体ブロックの製造工程 材料搬入後、いつどこでどの製品に使用されるのかといった具合に仕分けられます。 材料(鋼板)をガス切断やプラズマ切断によって図面通りに加工されます。 条材や鋼板あるいは小組材や中組材(部分ごとに組立てられたもの)などの仮付けをします。また次工程である溶接工程のために、マーキング(溶接仕様)されます。 溶接は製品に熱変形(歪み)を発生させます。そのため、精度を保持するために溶接の方向や固定方法などが熟慮されています。 出荷前には、建造メーカー、船級協会(国際基準の証明機関)、オーナー(船主)の立ち合い検査を受けます。